熱海肩透かし紀行(下) [路上観察]
随分間が空いてしまいました。
最近忙しかったもので…。
国道へ戻って、市街地へ引き返します。
今度は砂浜へでも行こうかと。
海に面した眺めの良い土地では建築工事が随所で進行中。
一時期の低迷を脱して、復活に向けた勢いが生まれつつあるのかもしれません。
あるいは、最近では失速しつつあるとも言われている不動産バブルのなせる業なのかもしれません。
歩道橋から見た砂浜です。
天気が天気だけに人も少なめです。
赤い円の中に見えるのが、熱海城という観光施設です。
普通ただの湯治場に城なんて作られませんって。昭和34年築とのこと。
砂に書くのは愛の言葉、と相場は決まっていますね。
愛
すぐにかき消されてしまう輝ける刹那に、どんな言葉を捧げようかしばし思案に明け暮れました。
無邪気に波と戯れる母子を尻目に沈思黙考1分間。
愛とは…
あにきとみつけたり!
兄貴~!
↓
あにき!行かないでくれ~!
↓
あ、あに…。
幼子の前でイケナイ一人遊びを堪能していると、激しい突っ込みを入れられました!
貴様、もう31だろうが!
ごめんなさい!こんな馬鹿ばっかやってますが、もう三十路なんです!蹴らないで!
…まあ、『金色夜叉』の名シーンでありまして、「お宮の松」ちかくの銅像なんですがね。
見事な出来栄えなんですが、完成度が高いほどひどい仕打ちが強調されてしまう損なテーマです。
ダイヤに目がくらむ女子なんて、吐いて捨てるほどいますって。貫一さん。
だから蹴らないで!
急斜面を登って住宅街へ。
そこでさっそく無用階段発見。
こりゃ、普通に登ったら頭を打ちますねえ。
予想なんですが、右手の車庫って、家の中からも出入りできるんじゃないですかね?すると外側の階段は邪魔ですよねえ。
でも、その気になれば通路の蓋は開くようです。
謎の表示「エコノミー」。
厳密なのか大雑把なのかよくわからないゴミの分別と併せて、妙に見過ごせないオーラを放っています。
パイプからお湯が洩れて、湯船の縁のように変色してしまった階段。
階段はさらに上まで続いており、建物の中を突き抜けます。
こういう迷宮みたいな街は大好きです。迷っても絶対損した気分にはならないはずです。
最後に、坂の街ならではの物件を。
斜面に家を建てると、このような隙間が出来がちです。
しかも、地面までの高さがあると、万が一落ち込んだら大変です。
そこでこのような注意書きが必要になります。
カタカナ。
ひらがな。
角を折れて…。
「キケン」も追加。
でも、これって階段や路面から見ると同じ高さなんですよね。
だから「のぼるな」じゃなくて「のるな」だと思うのですが…。
その辺の微妙さも、マジックの手書き文字の味わいにかき消されてしまいますね。
でもって、ここらでタイムアップです。
次回は市街地を重点的に攻めることを心に誓って、東海道本線のグリーン車で帰途につきました。
熱海の奥はまだまだ深そうです。
最近忙しかったもので…。
国道へ戻って、市街地へ引き返します。
今度は砂浜へでも行こうかと。
海に面した眺めの良い土地では建築工事が随所で進行中。
一時期の低迷を脱して、復活に向けた勢いが生まれつつあるのかもしれません。
あるいは、最近では失速しつつあるとも言われている不動産バブルのなせる業なのかもしれません。
歩道橋から見た砂浜です。
天気が天気だけに人も少なめです。
赤い円の中に見えるのが、熱海城という観光施設です。
普通ただの湯治場に城なんて作られませんって。昭和34年築とのこと。
砂に書くのは愛の言葉、と相場は決まっていますね。
愛
すぐにかき消されてしまう輝ける刹那に、どんな言葉を捧げようかしばし思案に明け暮れました。
無邪気に波と戯れる母子を尻目に沈思黙考1分間。
愛とは…
あにきとみつけたり!
兄貴~!
↓
あにき!行かないでくれ~!
↓
あ、あに…。
幼子の前でイケナイ一人遊びを堪能していると、激しい突っ込みを入れられました!
貴様、もう31だろうが!
ごめんなさい!こんな馬鹿ばっかやってますが、もう三十路なんです!蹴らないで!
…まあ、『金色夜叉』の名シーンでありまして、「お宮の松」ちかくの銅像なんですがね。
見事な出来栄えなんですが、完成度が高いほどひどい仕打ちが強調されてしまう損なテーマです。
ダイヤに目がくらむ女子なんて、吐いて捨てるほどいますって。貫一さん。
だから蹴らないで!
急斜面を登って住宅街へ。
そこでさっそく無用階段発見。
こりゃ、普通に登ったら頭を打ちますねえ。
予想なんですが、右手の車庫って、家の中からも出入りできるんじゃないですかね?すると外側の階段は邪魔ですよねえ。
でも、その気になれば通路の蓋は開くようです。
謎の表示「エコノミー」。
厳密なのか大雑把なのかよくわからないゴミの分別と併せて、妙に見過ごせないオーラを放っています。
パイプからお湯が洩れて、湯船の縁のように変色してしまった階段。
階段はさらに上まで続いており、建物の中を突き抜けます。
こういう迷宮みたいな街は大好きです。迷っても絶対損した気分にはならないはずです。
最後に、坂の街ならではの物件を。
斜面に家を建てると、このような隙間が出来がちです。
しかも、地面までの高さがあると、万が一落ち込んだら大変です。
そこでこのような注意書きが必要になります。
カタカナ。
ひらがな。
角を折れて…。
「キケン」も追加。
でも、これって階段や路面から見ると同じ高さなんですよね。
だから「のぼるな」じゃなくて「のるな」だと思うのですが…。
その辺の微妙さも、マジックの手書き文字の味わいにかき消されてしまいますね。
でもって、ここらでタイムアップです。
次回は市街地を重点的に攻めることを心に誓って、東海道本線のグリーン車で帰途につきました。
熱海の奥はまだまだ深そうです。
波にかき消されていく「あにき」が儚すぎてたまりません(笑)
普通に登ったら頭を打つ階段や、建物の中を突き抜ける階段。
熱海は興味深いものの連続ですね!?
自分もあの建物の中を通る階段は登ってみたいです。
「完成度が高いほどひどい仕打ちが強調されてしまう損なテーマ」という解説に「確かにっ!」と大きく首を振って納得してしまいました(笑)
さすがです、クロヒコさん。
そしてもっと若い方かと思ってました、クロヒコさん(笑)
by しのっち (2008-07-19 22:41)
がびちょーん。
年齢不相応にアホなことばかりやってる私です。
だってほら、暇人だから♪
蹴らないで!(笑)
今回は熱海の中心地を重点的にまわったわけではないので、ひょっとしたら市街地はもっとワンダーなのかもしれません。
階段の多い街なのか、街そのものが巨大な階段なのか、そのあたりがわからなくなるほど傾斜と密着した土地でして、プラス観光地としての派手や見栄えがによる自己主張が加味された不思議な場所でした。
by クロヒコ (2008-07-20 20:12)
愛とは「あにき」。
波に消えていった「あにき」。
全然関係ないですが、昔「ウゴウゴルーガ」という番組に、
「あにき」というコーナーがあったのを思い出しました。
タイムアップが残念!
by つぼっち (2008-07-21 22:44)
>つぼっちさん
波に消えていった「あにき」
↑すんません。そのまんまにもかかわらず大笑いしました。あにきのポテンシャルを甘く見ていたようです。
ウゴウゴルーガ!
思い出しましたよ。
いましたね。あにき。
言葉にすると野暮になるような微妙なネタをよくぞそこまで、というくらい纏めてましたよね。
長続きは出来ない宿命だったとは思いますが、ネタ的に素晴らしく優秀な番組だったと思います。
by クロヒコ (2008-07-22 02:17)
いいなぁ、熱海。
ますます、行きたくなってしまいました。
トマソンだらけですもんねぇ。
by quatre-l (2008-07-22 22:04)
そうなんですよ。ぷんぷん香るトマソン臭。
市街地を散策できなかったのが悔やまれます。
地理的に大規模な開発が不可能ですんで、ちょこちょこ手を入れていくしかないんですよね。
まさにトマソンの苗床といえましょう。
でも暑そうだから、冬にでも再訪したいとおもいます。(←へたれ)
by クロヒコ (2008-07-23 21:01)