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伏見稲荷に行ってきた(下) [大なり小なり旅の記録]

さて、稲荷山からの下山から。

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このような鳥居の参道の外は結構本格的な山の中なのですが、その中からにゃんにゃんと鳴き声が聞こえてくるのですね。
どうやらお社の前で営業している売店の方が餌をあげているようです。
人なつっこくて、ほどよくふっくらしています。
寒いけど頑張れ。

そして一応山ですから、上に行くほど物価も上がります。
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なるほどと感心しつつもう少し下ると、こんどは煙草の販売機が。
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あれ?煙草は原価?
しかも、参道のそこかしこに「火気厳禁」って看板がありましたが…。

標高223メートルとはいえ、その眺望はなかなかです。
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中腹の四ツ辻からの眺めになります。

一言でお稲荷さんと言っても、主にここ伏見稲荷を総本宮として宇迦之御魂神(うかのみたまのみこと)を主神とする神道系と、愛知県の豊川稲荷をメインとして荼枳尼天(だきにてん)を主神とする仏教系があります。
ちょっと驚いたのは、麓へ下る沿道にも夥しい数のお社が鈴なりなのですが、その中に豊川稲荷があったことです。
別に仲が悪いとか、そういうわけじゃないようです。へぇ。

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麓の八島ヶ池のそばにあったポスター。なんかかわいいw

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だいぶ日も高くなってきました。

さて、JR稲荷駅から奈良線で京都まで来たまではよかったのですが、東海道線で人身事故が発生。
結局、大垣には1時間ほど遅れて到着しました。
しかーも、列車間隔は1時間に一本…。50分近く待合室でPSPつぶして、ようやく乗車できました。
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近鉄の車両をそのまま使用しています。

田園風景の中を進んで、養老山地が壁のように迫ってきた辺り、美濃高田駅で下車します。
ここには養老市役所、消防署、農協などがあることから一体の中心地であると察せられますが、人影はまばら…というかほとんど見ませんでした。そして駅前の県道には車がビュンビュン走っている地方都市の光景が…というほどの交通量でもありません。
wikiで、美濃高田駅の一日平均乗降客数を見ると、1983年の2557に対し、2008年は1032とあります。

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郊外型の大きなスーパーですが、静まりかえっています。

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1年前の日付です。
駅に近すぎたのでしょうか。

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やや離れた交差点付近にはもっと大きな店舗が並んでいました。車で来るには便利な立地です。
広々とした駐車場越しに見る山容。

ぽつぽつと廃墟の混じった人の見えない町を抜け、線路を南へ渡ると一面の田んぼです。
山から吹き下ろされた冷たい風が、なんの障害物もなく身体にぶち当たります。
ときおり薄日が差す程度の曇天の中、空腹もあってテンションがどんどん下がってきます。
大垣駅であわてて養老鉄道の構内に入ってしまったのが悔やまれます。この日ここまで食べたのは夜明け前のホテルで食べた菓子パンのみ。
空きっ腹を抱えた道行きのなか、唐突にパステルカラーの町並みが出現しました。

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なんだなんだ、と思って進むうちに目的地「ゆせんの里」へ到着。

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ここは新館だそうで、渡り廊下で本館へ移動しました。

…本館はあふれかえるような人でして、お湯も良かったのですが、先ほどの美濃高田駅周辺の閑散とした町並みが忘れきれず、複雑な心境のままそそくさと帰途につきました。
もちろん、駐車場はけっこう埋まっていました。

外から見たこの一角はこんな感じです。
浮き足立ってるような印象が…。
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空腹もあり、地域振興についてあれこれ考えてしまいました。
この温泉の利用客は、車で直接乗り付けて、そのまま帰って行くのでしょう。当然です。
かくして、パステルカラーの一角にだけお金が落ちていくのだろうなあ…と。
ホテルなど。温泉関連施設の周りにあったささやかな住宅地は、従業員用でしょうか。
ちなみにこういう施設です。
http://www.natural-co.com/

これからの時代、地域社会というものは後付けのお題目になり、財政難にあえぐ自治体に替わって企業が暮らしを設計していくようになるのでしょうか。
それは、採算性を軸に有用な人や土地とそれ以外を、水と油のように分離したモデルのように思えます。
シェルターで覆われた都市国家のイメージが浮かんできました。

帰りは養老鉄道を大垣には戻らずに桑名へ。
鈴加山地のへりをかすめるように南下していきます。
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途中の駅で、ピカチュウが見送ってくれました。

桑名からは関西本線経由で名古屋から鈍行を乗り継いで帰ってきました。
帰は浜松駅でウナギの弁当を買い込んで、静岡から大垣夜行に使う車両の回送を兼ねた列車の中でようやく空腹から解放されました。

今回は、期間が短い割には見所の多い旅でした。
立て続けに温泉に入った効能はありまして、このあと数週間は絶好調でした♪
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つぼっち

養老市内の新しい住宅地と、
山々を背にした寂しげな田んぼの風景が印象的です。
良くも悪くも、地方都市を象徴するような風景ですね。
by つぼっち (2011-02-11 22:51) 

クロヒコ

つぼっちさん

稲が青々と茂っている光景とならば、多少は絵になるのかも知れません。
しかし駅から歩いてしまうと、やはり寂しい気持ちになると思います。
「じゃあどうすりゃいいんだよ」
と性急に問われても返事に窮してしまうんですが…。
by クロヒコ (2011-02-13 03:01) 

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