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飛行機見物(2) [路上観察]

京浜運河を渡ると、途端に生活の臭いが消え失せ、全てのスケールがでっかくなりました。
その変わり身は清清しいほどです。


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こちらは運河の上を走る首都高速羽田線。
その傍らに伸びているのが東京モノレールです。


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小松崎茂が描いたような未来の風景ですが、やはり殺風景なのは曇りがちな天気のせいではありません。


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こちらは歩道橋の上から撮影した品川清掃工場。
スケールのでかさが良くわかります。
向こう側にはコンテナの上げ下ろしを行う巨大なクレーン(ガントリークレーンと言うそうです)があり、スケール感をさらに演出しています。


清掃工場と港の間に広がっているのがJRの車庫です。
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ちょうど新幹線が帰還してきました。
お疲れ様。ゆっくりおやすみなさい。


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車庫と港の間の都道316号線を南下します。
とにかく広いです。
歩道も広いので助かりますが、人通りはおろか車も通りません。
この辺は平日と休日とで極端に交通量が変わりそうです。


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この日の天気はころころとよく変わります。
後ろを振り返ると厚い雨雲が迫ってきていました。


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突き当りにはコンテナが山積みになっていました。
おもちゃのブロックのようで現実感がありません。


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埋立地の倉庫街で、一体誰がこの広告に目を留めるでしょうか…。
新銀行東京の不始末を誤魔化すためとはいえ、もうちょっと考えて招致活動したほうがいいと思います。
石原のおじいちゃんにも困ったものです。


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飛行機がだいぶ大きく見えるようになってきました。
この川を越えれば城南島です。(今まで「海南島」と誤って表記していました。ごめんなさい!)


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この前の記事(http://kurohiko.blog.so-net.ne.jp/2009-06-04)で紹介した未完成の道路の端っこが見えました。


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かなり飛行機に近づいてきました。
石を投げたら当たりそうな錯覚に囚われます。


このあと角を二回ばかり曲ると、目的地の城南海浜公園に到着しました。
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この日は天候が不安定とはいえ家族連れなどが多かったです。
みなさん車で来ているようだったので、雨が降っても平気なのでしょう。
とはいえ、歩いてきたのは自分くらいのものでしょうが…。


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エイ…いるみたいです。
でもって、刺すみたいです。
意外とワンダーな羽田沖。


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家族・砂浜・積乱雲。
そして事によるとエイ。


ここからはお待ちかねの飛行機画像三連発。
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(見づらいですが、ポケモン飛行機です)
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飛行機って、いろんな機種やペイントがあるんですね。
そして3分とか5分とか、すごい間隔で一糸乱れず着陸していきます。
品川駅で買った調理パン(またかよ!)をのんびり頬張りながら、傍らを轟音とともに通過していく飛行機を眺めていました。
これは飛行機好きならずとも、なかなか乙なものです。
また来ようっと。


帰りは大森駅までバスに乗りましたが、乗車してすぐに雨が降り始めました。
タイミング的にはギリギリでセーフだった模様です。
↓は最後のおまけです。バスの中からとっさに撮影しました。

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お盆に大量発生する右翼の街宣車の普段の生息地は、どうやら湾岸地域などのようです。
このあたりもこの前の記事と関連してきて興味深い。
それだけ埋立地なんて似たり寄ったりということかもしれません。
人が住まないにもかかわらず、人のために作られた土地は味も素っ気もなくて当然なのかもしれません。

家の最寄り駅では、大雨が降ったあとでした。
この日はずーっとついていました。
ラッキー♪

飛行機見物(1) [路上観察]

5月31日、少し前の記事(http://kurohiko.blog.so-net.ne.jp/2009-06-04)で遭遇した建設途中の橋の向こう側、城南島へ飛行機ウォッチングに出かけました。

出発地点は品川駅。
箱根駅伝でもおなじみの八ツ山橋の手前で不思議な看板を見つけました。

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串揚げ&ゴルフ。
下の小さなローマ字を追って見ると、どうやらゴルフ用品店じゃなくてゴルフバー、ということらしいです。
ゴルフバー、と言われてもピンときませんが、東京を代表する高級住宅地、高輪を擁する地域だけにあっても不思議ではないような気がしてきます。

品川神社を探してうろうろしていたときに見つけたのはこちらの落書き。
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「天山参上」「肉男」「モンゴリアンチョップ」
一応、プロレス繋がりなんでしょうが、書いた人が何を言いたいのかわかりません。
こともあろうにモンゴリアンチョップですよ。
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いつ天気が急変しても不思議ではないムシムシした暑さの中、不条理の風が吹き抜けます。

ようやく探し出した品川神社。
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中央部、信号の上辺りにある盛り上がりは「富士塚」です。江戸時代に隆盛した富士山信仰の産物で、いわば「ミニ富士山」です。
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傍らの国道15号線に沿って走る京浜急行の高架よりさらに高い位置にお社があるので、急な石段を登ります。

なにやらお祭が近いようで、男性たちが集まってお神輿をいじっていました。
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こういうときに、さりげなく質問とか出来ないタイプなので、傍らで黙って参拝しました。
江戸時代、品川が東海道の岡場所として賑わっていたころはここのお祭はたいそう盛り上がったそうです。

国道15号線を南下します。
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YAMAHAだけ、微妙な間があります。
その「間」を踏まえて読み上げてみると不思議なリズムが生まれていい感じです。

青物横丁駅の手前で左折し、東へ向かいます。
都道421号線もこのあたりはこんな名称らしいです。
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何の変哲もない駅前通りにまさかのネーミング。
「何がジュネーヴ?どこがどう平和?」
と、誰もが突っ込むであろう唐突さですが、品川区のサイトを見ると
「 品川寺の梵鐘(はんしょう)を通じて品川区と友好都市提携を結んだジュネーヴ市(スイス)から、"Avenue de la Paix"(フランス語で「平和通り」)の標識が送られた。この通りは都道だが、同市と交流のある地元の方々の要望により名付けられた。」
と書いてありますが、経緯がわかりません。
残る謎。
しかし、現地にも謎物件を発見。

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一見、なんてことない居酒屋さんですが、ちょっと拡大してみましょう。

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「日本アホ会公認店」
と読めるのですが、どうでしょう?
謎だ…。

さらに、
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絹子に一体何があったのでしょうか?
胸騒ぎが止まりません。
いやいや、こういう時こそ書いてある文面を素直に読んで気を静めましょう。
「雇用とくらしの安定を目指す社民党絹子の会連絡所 NISSAN(駐車禁止)」
…。
さっぱりわからないよ畜生!

ジュネーヴ平和通りの底知れぬポテンシャルに打ちのめされながらも、次回いよいよ湾岸地域へ。
(つづく)

東京の最果てへ(4) [路上観察]

一点透視図法の道に出ました。
左側は海なので、開放感があります。
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開放感がありすぎて、いろんなものが捨てられています。
フェンスの向うの空き地には、マットレス、パーカー、エロ本、ビニール、空き缶などといった割とスタンダードなゴミ。
手前の歩道には、↓こちらとか。
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サイクリング…失敗?

さらに右手の車道には…。ダメだ、とても掲載できない。
遠まわしに言いますと、我が国の国旗が描かれた車が何台か、ナンバープレートを外された状態で停めてありました。
その中でもひときわ大きい、バスを改造して窓を全て鉄板で覆った車両には「若き隊員たちがこの中で合宿しています」という内容の注意書きがありました。
逃げ水が見えるような暑さの中、もし本当にこの中に「隊員たち」がいるとしたら、汗みどろの彼らは暗がりの中で何をしているのでしょうか…?
想像するだに恐ろしい。


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こちらの道をまっすぐ行けば若洲海浜公園に出ます。
ラストスパート、と気合を入れなおした矢先、気になるものを見つけました。

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なんだこれ?
ちなみに通常はこうなっています↓
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…勝手口?
このガードレールは数百メートルにわたって続いていましたが、こんな風に口をあけているのは一箇所だけ。
試しに身を滑り込ませてみたら、楽に通れたのでなぜかホッとしました。


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途中の橋からは東京ディズニーランドが見えました。


やがて4時過ぎに公園に到着。
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ここまでの交通経路から勘案するとピンときませんが、直線距離では羽田空港に近いために、着陸する旅客機がけっこう近くを通っていきます。

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広場では大きな風車が出迎えてくれました。
ここまでの道のりと裏腹に公園にはことのほか人が多く、親子連れの姿が目立ちます。
だいたい車で来ているようです。
ここまで歩いてきた酔狂はほとんどいないでしょう。
どうだ!
内心鼻高々に海岸へ向かいます。
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やっと来たぜ!
さっき歩いてきた道路は、現在は公園手前で止まっていますが、近々画面左側の橋を通ってぐるーっと羽田空港の北に位置する城南島まで延伸されるそうです。
湾岸エリアの開発はまだまだ続きそうです。


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もう陽は傾きはじめ、薄い靄がかかっていますが風は穏やかです。
防波堤や、大きな岩を連ねた海岸には釣り客が一定の距離を置いて鈴なりです。
そちらからやや距離を置いて、雑草の生い茂る斜面に腰を下ろしました。
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ここで辰巳の商店街で買い求めた調理パンをあけます。
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あんドーナツ、いただきまーす。
…。
もたれる…。
油っぽい。
しかも油が妙に黄色い…。
それでも食べきって、甘食にかぶりつきましたら、こちらはごく普通のお味で安心しました。

お腹がいっぱいになって落ち着くと、なんとも言えぬいい気持ちになりました。
潮の香りに草の香りが混じり、海岸からは子供たちのはしゃぐ声が聞こえ、時おり飛行機が通っていきます。
沖のほうでは結構な数の船が行き来しています。
のどかだー。
思いつきで来てみたものの、予想以上にいいぞ海浜公園。
また来ようかなあ。
後ろ髪を引かれつつ、新木場へ戻りました。


おまけ。
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ロータリーのコンビニに釣りえさ自動販売機のある駅、それが新木場。
ちなみにコンビニの裏手には釣具屋さんもあります。

そんなわけですっかり海浜公園の魅力に目覚めてしまいました。
先日は、防波堤の橋の行き着く先、海南島の海浜公園に行ってきましたので、そちらもアップする予定です。
いまさら『ガンダム無双2』にはまっているので、めっきり更新頻度が鈍っておりますが、近々公開…できたらいいなあ。

ではでは。










東京の最果てへ(3) [路上観察]

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これは都庁近くで撮影した、2016年のオリンピック招致を宣伝するノボリです。
気付けば都内どこに行っても目にするようになったこの幟、辰巳から新木場に向かう湾岸道路沿いにもありました。
この間は誰ともすれ違いませんでした。
車道はすごいスピードで車が行き交っていました。
…誰が見るんだろう。
ひとつ言えるのは、これを作るのも設置するのもタダじゃないだろうな、ということです。
新銀行東京の舌の根も乾かぬうちに…。


というわけで、もはや歩行者のためにあるわけではない湾岸道路沿いの物件をいくつか。

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橋から電柱のようなコンクリート柱を曳航した船を見送ってから見つけたのはゴルフ練習場のようです。
橋脚に描かれたコースを模した絵が悲しすぎます。
しかも富士山。
決して日の目を見ない場所。
銭湯の廃虚のようです。


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このあたりには新聞を刷る印刷所も多いようです。
日刊スポーツの配送車がずらりと並んでいます。
一見するとなんてことない光景ですが、驚異は潜んでいます。
一番左の車にご注目。
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配送車と、歩道と敷地を仕切る柵との間は数センチです。
一体どうやって駐車したのでしょうか?
まさに神業としか思えません。


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新木場駅の手前を右折します。
しばらく行くと、オシャレを意識した若者たちがたむろっています。
どうやらライブハウスでイベントがあるようです。
http://www.studio-coast.com/
突如渋谷センター街のような空気にさらされました。
人そのものをあまり見ていなかったので、意外性があります。


いよいよ生活臭のない地域に入ってきました。
休日なので車も通らず、時おりサイクリング乏しき人に追い抜かれます。
何故かカップルが目に付きます。
それとも、先頃彼女と別れた自分の目が濁っているのでしょうか…。
くそー。

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橋から見えた貯木場。


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久しぶりに見た工場らしい工場です。
ひと区画が大きいので、殺風景な遠景とスケールのでかい近景が続きます。


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端から見下ろした運河には、おびただしい数のクラゲが。
塊が一筋になって、まるでクラゲの天の川です。
行き着く先は排水溝の出口。栄養が豊富なのか、固まって白くなっています。


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とにかく人がいないので、幅の広い立派な車道と対照的に、歩道が荒れてきました。
この階段を下りる途中、右手の暗がりの奥から、金属バットで何かを殴打する音が響いておりました。
こえーーー。
いろんな意味で荒れすぎだよ、ここ!
何も聞かなかったことにして、全身を耳にして足早に通り過ぎます。


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工場の脇にあった無用ドア。
この虚無的な佇まいは只事ではありません。
埋立地も外れになるとますます人の気配がなくなってくるようです。
強い日差しの中で、倉庫や工場の間をひとりで歩くのは、まるで白昼夢のようでした。


次回、ラストです。
いよいよ公園に到着します。

東京の最果てへ(2) [路上観察]

辰巳のつづき。
団地内部の商店街の入り口にはこんなものが↓

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気取った豊洲にはこんな看板ありません。
なんだかよくわかりませんが、「これだよ!」と思ってしまいました。
すぐ右手にあったパン屋さんで甘食とあんドーナツを購入したあと、改めて周囲を見渡してみます。

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お、大型スクーターで布団を干している!
再び心中に沸きあがる出所不明の「これだよ!」。
休日の昼間ですが、お年寄りがたむろしてるのが印象的でした。

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広場の端っこには花壇だか畑だかわからない植え込みがあり、きちんと手入れされています。

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奥に見える今風の高層住宅とのコントラスト。

しばらく行くと、今となっては懐かしいものを発見。
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独立した水道塔です。
水道ポンプが強力になった昨今、このような施設は珍しくなりつつあります。
新宿区の戸山団地の水道塔は2、3年前に撤去されてしまいました。陰気なまでにレトロな佇まいが良かったんですがね。

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錆びれきった道路標識とセットになっている、古い感覚の看板。
もう少し拡大してみましょう。

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なんか…時代を感じるファッションです。
この格好で野球のボールを追っている少年、まだいるのかなあ。

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各棟にある植え込みは一見すると雑然としており、若干育ちすぎの感もありますが、荒れてはおらず、きちんと手入れされています。
住人の方々が交代で面倒を見ているのでしょうか。
やはりお年寄りが目立ち、外国語を話している若い人もいましたが、子供も何人かでブランコをこいでいました。
設備は古びたものが多いものの、ゴミなどは見られません。
世相を反映しているとはいえ住民間の繋がりが覗え、意外な場所で下町らしい情緒を見たのかもしれません。

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辰巳駅前の広場。
2、30年前から戻ってきたような気分になりました。

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駅近くの水路にはおびただしい数のクラゲが漂っていました。
水面に見える白い斑点は全てクラゲです。時おり赤いヤツも混じっていて不気味でした。
橋の手すりにしがみ付いて下を見ているうしろを、何組もの若いカップルが通り過ぎていきました。
おかしいなあ、辰巳団地の中では一組も見なかったのになあw

次回は若洲公園までの道のりです。

東京の最果てへ(1) [路上観察]

さる4月29日昭和の日は、まずは映画を観たのでした。
と言うわけで好例の寸評をば。

『不思議の国のアリス』のヤン・シュヴァイクマイエル流解釈。元の話を知らないとギャップが楽しめないのかもしれないが、もともと異常な話の上にさらに異常な着想を重ねているので画面がえらい事になっている。剥製、骨格標本、靴下などのメインキャスト(マジ)の中にあってアリス役の女の子の可愛らしさが際立つ。しかし、初の長編作品だからかややテンポが悪いのが残念。とはいえそんな高望みは脇に置いても、相変わらずシュールレアリズムのごときイメージのオンパレード。子供に見せたらキレイなトラウマの瘡蓋が採取できそうな逸品。(☆☆☆☆)

ヤン・シュヴァンクマイエル アリス [DVD]

ヤン・シュヴァンクマイエル アリス [DVD]

  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • メディア: DVD



古くはレイ・ハリーハウゼン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%82%BC%E3%83%B3
http://www.youtube.com/watch?v=l2Buz3pvB0Q&feature=related
などが大作を制作したコマ撮り特撮。特殊メイクの発達を経てCGの台頭によって完全に骨董品的技術となりましたが、ハリウッドなんてどこ吹く風、チェコの映像作家たちは天かける翼のようなイマジネーションと創造的な工夫によって手間と時間のかかるローテクで独特の映像世界を作り上げていたのだそうです。
もちろん、東側は東側で当然いくつものバイアスはあったと思いますが、見たものの口を速やかに開けっ放しにしてしまう魔法使い、それがヤン・シュヴァイクマイエルです。
先日の早稲田松竹における特集で初めて観賞したのですが、開きましたよ。口。
買いましたよ。DVD。

観賞を終え、頭の中のチャンネルをいつの間にかガチャガチャと変えられてしまったような、ある種の恍惚に浸りつつ池袋まで歩きました。
新文芸坐で開催されるオールナイトのヤン・シュヴァイクマイエル上映会の切符を買い求め、ラーメン屋さんのなかで、どこへ行こうか考えました。
チャーシュー麺を待ちつつ地図を開くと、埋立地の端っこに若洲海浜公園という場所を発見。
ここは一般人が入っていい埋立地の最果てであるようです。
それはつまりある意味、東京の最果て。
いってやろうじゃありませんか。

地下鉄有楽町線で一気に新木場に出るのも面白くないので、丸の内線から日比谷線に乗り換えて築地からスタートすることにしました。
って、築地って有楽町線のかつての終点、新富町から200メートルぐらいしか離れてなかったんですね。
いきなり無駄足踏んでしまいました。


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その新富町の交差点(入船橋交差点)から見えたのがこちら。
力強いのか何も考えていないのか、この手のそのまんま系ネーミングは数あれど(例/非常用縄梯子『オリロー』)、これはすごいと思いました。
剥き出しの開き直りが迸ってます。
「ゆワイター」…。


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折りしも上天気ですが、休日のこのあたりに人通りはありません。


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佃大橋から下流方面を見ると、勝鬨橋がかろうじて見えました。
ちなみに、去年の夏ごろに撮影したのがこちら↓

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近年ますます色気づいてきた感のある勝鬨橋ですが、平生から何度となく渡っているので、今回は東よりの佃大橋を渡ってみました。
月島駅を通って2本橋を渡ると、今をときめく豊洲に出ます。
歩道も車道も余裕のある造りで、偉容を連ねる高層マンションは今なお増え続けています。
今回は撮影しなかったのですが、上の画像と同じ日に撮影したのはこちら↓

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わー。
ずかんのさしえみたいなみらいとしだあ。
触手動かない動かない。
でも、この街そのものは昭和の半ばぐらいからあるわけで、10数年前はもっと違った街並でした。
その辺の面影は随所に残っています。

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こんな建物とか、

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こんなとことか。
運河に囲まれたエリアもろともリフォームしたような豊洲をやりすごしてその先の東雲橋を渡ると、周囲は郊外風にやさぐれてきました。郊外に欠かせない大型パチンコ店の角を左折して辰巳橋を渡ると雰囲気が完全に一変します。
集合住宅という点では豊洲と同じなんですが、辰巳は「団地」なんです。

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ね?
ちなみに、手前にある緑色のゲーム機は『幕末浪漫 月華の剣士』でした。10年ほど前のゲームです。
『熱血硬派くにおくん』とかだったらどうしよう、とか無用な心配をしてしまいました。こちらは20年ほど前のゲーム。
最近のこういうゲームにはとんと疎いのですが、インベーダーでも驚かない光景ですぜ。これは。
この写真だけ見て年代を当てるのは意外と難しいかもしれません。
時がしばらく止まってしまったような商店街では、こんな商法も↓

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1本単位だったらどうしよう…。
これも無用の心配ですね。

次回はいよいよ辰巳団地の懐へ滑り込みます。(つづく)

ある日の明治神宮 [路上観察]

新宿から明治神宮に向けて歩いた、雨上がりの日。


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新宿中央公園の裏から参宮橋駅へ向かう途中、甲州街道沿いで見つけた看板。
拡大してみましょう。
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ボディーを曲げてまで執拗に歩行者を狙うトラックの獰猛さが、青と黄色の毒々しい補色で強調されています。
すばらしい。


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春先の雨上がりはまだ肌寒く、寂しげな空の下、土曜の午後でも歩く人の姿は見当たりません。


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湿り気と、まだ鋭い3月の空気。


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いや、別に人がいないわけじゃないんですけどね。
雰囲気雰囲気。


さて、好例の絵馬観察。
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痴呆…反対?

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言いたいことは判りますよ。ええ。
言葉違えど同じ人間。
苦し紛れに捻出する願い事なんて、きっと世界中あまり変わらないのだと思います。
皆の願いが同じなら、世界平和はきっと叶う。
そんな思いを胸に刻み、まだ新しい聖域を後にしました。
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もっと鞭を!Mark2 [路上観察]

先日紹介しました職場近くの注意書きですが、新たなバリエーションを発見しました。
「人も車も」とか言って、ドライバーが呑気に読んでたら事故を起こすかもしれない文字数。
肝は、左上の余計な一言。

「自分をもよく見つめて!」

大きなお世話だ!
いやあ、なんつー街でしょうか。
改めて、住みたくねえなあ…。

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仲間発見! [路上観察]

少し前に、「道端に立っている何かわからないもの」を紹介しました。
http://kurohiko.blog.so-net.ne.jp/2009-03-05-1
ああ、言葉にしづらい。
伝えにくい割には見ればわかりやすい、そんな仲間を今度は代々木で見つけました。

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ほんとうに、かつて何だったんだろう…?

2009年の初詣(2)   [路上観察]

数年前と変わらず、やはり奈良の道は暗かったです。
盆地の東側の縁を南北に走る国道169号線は、歩道が完備している割には街灯は少なく、左手は近くに人家の明かりがぽつぽつ、右手は遠くに星屑のような町のきらめき。

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こちら右手。
また、今回は夜間撮影に強いGR-Degitalを持参してきました。
ズームは無いですが、手元で露出を変えられるのはありがたかったです。
結構暗いところでもある程度対応できました。


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春日大社から南下して、しばらくは住宅街が続きます。
どっちの読み方が正しいのか判断に迷います。
あと、学習塾にもNPO法人なんてあるんですね…て、何の塾なんだろう?


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あまりにもベタ過ぎて盲点でした。


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こちらもある意味ベタな店名。
改めて見ると、さり気なーく右端にある「カレーラーメン」が気になります。
標識に隠れたその右側を確認しなかったのが悔やまれます。


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やがて町並みが途切れ、街頭も絶え、そんなころを見計らったかのようなタイミングでこんな物件が。
こええええ!
壁からワーゲンが、ワーゲンが!
しかも特に潰れてるからなんのお店なのかわからないし。


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これほど安いんだか高いんだかわからない商品も珍しいのではないでしょうか。
普通は専門店とかに置いてありそうな気がするのですが。
セコムもあるぜよ!


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こちらはさっぱり読み方がわからない女の子が世にも恐ろしいことをおっしゃってます。
「そのとおりですよ!」
鋭い舌鋒にもうメロメロです。
今からこんなふうです将来が気になりますが、「一生付いて行きます!」とか言ってみたい自分もいます。


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行き先の表示はあれど、そこまでの距離が何故か抜けているので、こんな暗い中を歩き続けるとどんどん不安になってきます。
ようやく天理市に入ってことがわかり、救われた気分になります。


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やはり奈良だけに、外れのほうとはいえ由緒あるスポットに出会います。
ここは古代の豪族、和邇(わに)氏の氏神様を祀った神社だそうです。
寄り道してみればよかったとちょっぴり後悔。


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お参りに来た人がぽつぽつといらっしゃり、ひさびさに人を見たような気がしました。
こんな時間に郊外の国道を歩いている人間なんて、ほとんどいません。
まあ、毎年のことですが(笑)


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たかがダーツやビリヤード、と思いたくもなりますが、実際やってみるとわりと頻繁に「奇跡」を感じるんですよね。
プレイヤーの感覚に根ざしたうまいネーミングだと思います。


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行きがけにこんなものに遭遇したら、誰でも撮影するでしょう。
デカ盛りにも限度ってもんがあります。
これまた先ほどの定食屋さんと同様に、一際目を引くモニュメントとイラストに目を奪われてしまいましたが、改めて見ると億のほうに「オレとがっつり」と題された記述があるではありませんか!
馬鹿馬鹿!オレの馬鹿!
寒さのあまり横着になっていた自分を責めたところでちょっと不思議な町、天理に到着。

どこがどう不思議なのかは次回ってことで。
ではでは。
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