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偽話しことば検定問題文 [雑記]

ちょっと前にマイミクさんが受験されたという「話しことば検定」。
http://www.hana-ken.com/test/q0001.html
これらの例題を見て、筋違いな対抗意識にかられて作っちまったのが↓です。



問題1

次の(1)~(5)の会話には前置きにクッションことばが使われたりしています。()にあてはまる最も適当と思われるものを1つえらびなさい。

1. A. 新規に入信したいのですが。
  B. かしこまりました(1.お手数ですが 2.上納金額を 3.「在家」「出家」の希望を)こちらの書類にご記入下さい。


2. A.この娘は指名できますか?
  B. (1.申し訳ありません 2.残念ですが 3.おことばを返すようですが)
    ただいま工事中ですので、替わりに…こちらの娘などはいかがでしょうか?


3. A.(1.失礼ですが 2.おぅ、ちょっとツラ貸さんかい 3.あなたには黙秘する権利があり今後の発言は今後法廷で不利な証拠として扱われる可能性があります)さっき紳助さんとお話になっていた方ですよね?
  B. …。いえ、違います。


4. A. 東尾さん、お嬢さんのご結婚おめでとうございます。
  B. ありがとう…。(1.調子の 2.殺した方が 3.おかげさまで)いい方にめぐり会ったと思っています。


5. A.横綱、ちょっとお話を伺ってよろしいでしょうか?
  B.(1.顔じゃないよ 2.かまいませんよ 3.生意気な1をシめてやるッ!)
  B' (1.よろしければ 2.ご足労ですが 3.「マル、コマしたれ」)
  B'' (1.なんで横綱が300年で68人しかいないか教えてあげますよ 2.部屋を通して下さい 3.制裁は行われた)



問題2

次の(1)~(5)の文は、それぞれ、事実、意見、推測、伝聞、嘘のうちどれにあてはまるか、最も適当なものを答えなさい。

1. シリカゲルって食べられるんだって!

2. この肩たたき券が全国の書店で使えます。

3. 地球温暖化を抑制するには、ひとりひとりがチャクラを全開にしなければいけません。

4. ここ練馬区では、先月から東京スカイツリーの工事が始まっています。

5. この雪は。電車が降らせているのかもしれませんね。



…il||li _| ̄|○ il||l 。

今年もよろしくお願いしますm(_ _)m [その他]

未曾有の大災害のつるべ打ちだった2011年から、何となく明けてしまった感のある2012年。
元日から早速かましてくれた地震は、初詣旅行の帰り道、ほくほく線普通列車の車内で迎えました。
田んぼの中の低い陸橋の上で立ち往生。ちょっぴり恐かったです。

今年の初詣は例によっていっぱい歩いて、このようなアクシデントが他にもあり、なかなか充実した旅でありました。
クリスマスにも北海道へ旅したりしまして、そちらもなかなか。
で、青春18きっぷが余ってるので週末にもどこか行きたいのですが、これらの旅行記はちゃんとアップ出来るかなあ?
あ!そういえば去年夏の旅行もちゃんと終わらせてなかった!(T▽T)

このようなだらしないブログですが、今年もどうぞよろしくお願いします!

2011公開映画ランキング [レビューなど]

TBSラジオの「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の「シネマハスラー」のコーナーで、今年公開された映画のランキングを放送しました。
年に一度のお楽しみ…と30位から21位までを聴いていたんですが、そこではたと気付きました。

俺のランキング、まだやってないじゃん!

と、いうわけで、ポッドキャストの方は自分のランキングに影響しちゃいそうなのでここで聴くのを中止。
毎年恒例の手前味噌企画、公開映画ランキング行きます!

今年観た本年度公開作品は58。 (12/20現在、過去作を含めると228本)
おお。けっこう観たものです。
個人的な傾向としては、洋画の話題作はけっこう観に行ったつもりですが、邦画の話題作はとんと食指が動きませんでした。(ヤマトもジョーも原作知らないし…)
従って今年に限って言えば邦画より洋画をたくさん観ました。そして、総じて洋画の方がレベルが高かったように思います。
いや、邦画はダメそうな作品を率先して観に行ったからか…。
何はともあれ、結果はこちら!(もったいぶってベスト10は後ほど)


11.スコット・ピルグリムVS.邪悪な元カレ軍団
12.コンテイジョン
13.X-MEN ファースト・ジェネレーション
14.沈黙の春を生きて
15.猿の惑星:創世記(ジェネシス)
16.スプライス
17.マネーボール
18.SUPER 8/スーパーエイト
19.人喰猪、公民館襲撃す!
20.ザ・ファイター


・岩波ホールで公開されたドキュメンタリー作品『沈黙の春を生きて』。
レイチェル・カーソンの名著をタイトルに取り入れ、アメリカ、ベトナム双方で今なお枯葉剤の被害に苦しむ人々を追っています。理不尽としか言いようのない障害を負いながら、それでも胸を張る人から尊厳という言葉の意味を考えさせられました。

・新宿バルト9で深夜にひっそりと公開され、パンフさえ売られなかった『スプライス』。
先述の「シネマハスラー」で、「ちんこ形のモンスターが血みどろ対決する!」と聴いて爆発的な使命感を覚え、2月の真夜中に自転車で駆けつけました。
モンスター育成リアルシミュレーションであり、妊娠中もしくは幼児を育ててらっしゃる方には絶対オススメできない悪夢のような作品です。大好き!

・佐清Vのメンバー2名と冗談半分で観に行ったら、実はホームランだった『.人喰猪、公民館襲撃す!』。
モンスター映画の王道を茶目っ気たっぷりに作りかえて見せた、愛すべき快作です。韓国映画の基礎体力をまざまざと見せつけられました。


21.MAD探偵 7人の容疑者
22.ソウル・キッチン
23.トランスフォーマー ダークサイドムーン
24.キックアス
25.フード・インク
26.トゥルー・グリット
27.ブンミおじさんの森
28.エンジェル ウォーズ
29.ファンタスティックMr.FOX
30.ミッション:8ミニッツ


・相変わらずカッコイイとしかいいようのない映像を職人的に紡ぎ出す、ジョニー・トー(今回はウォン・カーファイと共同監督)作品『MAD探偵 7人の容疑者』。
超能力ものであり刑事物であり相棒ものでもあるサイコスリラーです。いいから観てみなさいって♪
異能者の孤独をシビアに浮き彫りにする手腕は、デヴィッド・クローネンバーグの『デッドゾーン』に似た味わいでしょうか。

・.『トランスフォーマー ダークサイドムーン』。
派手で映像凄くて長くて、本年度最も疲れる映画でしょう。しかも3D。あなたわたしに死ね言いますか。

・アメリカの恐るべき食糧事情をチャキチャキとまとめたドキュメンタリー作品『フード・インク』。
TPP問題の予習に最適です。

・観た後は狐につままれたように思えた、パルム・ドール受賞作『.ブンミおじさんの森』。
『遠野物語』や『高野聖』にも似たアニミズム礼賛ですが、自然の中で命は時を越えて循環していて、自分が死んでもいろんなものが見守ってくれている…。そう気付くとなんだか泣けてくる。でも観ているときは眠れてくる…。そんな不思議で、とても美しい映画でした。


31.三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船
32.サヴァイヴィング・ライフ-夢は第二の人生-
33.ゴモラ
34.ウィンターズ・ボーン
35.はだしのゲンが見たヒロシマ
36.キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー
37.まほろ駅前多田便利軒
38.セヴァンの地球のなおし方
39.大鹿村騒動記
40.わたしを離さないで


・何気に気に入ったのが単純明快で由緒正しいヒーロー活劇『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』。
分を弁えた脇役たちの活躍が爽快です。
ミラ・ジョヴォビッチのミレディもかっちょいい!
何も考えずにすっきり観られます。

・現代アメリカ残酷物語『ウィンターズ・ボーン』。
道路しか整った設備のないゴミだらけの寒村で孤立し、虐げられる弱者の姿を見せつけられます。
『フローズン・リバー』に近い位置づけですが、あちらには立場の違う他人と手を携えて未来へ踏み出していく希望がありました。
こちらには…。
アメリカの現在は日本の未来、と思うと真っ暗な気持ちになれます。

・このあたりからようやく邦画が現れます。『.はだしのゲンが見たヒロシマ』は取り立てて特徴のない、しかし手堅い証言映画。
上映後にテレビ電話で中沢啓治さんのメッセージが伺えてラッキーでした。

・環境問題を扱ったドキュメンタリー『.セヴァンの地球のなおし方』。
1992年リオで開催された環境サミットでスピーチをした当時12歳の少女は、その後も環境問題に取り組み、現在は一児の母親になっています。
二酸化炭素対策として推進された原発を「最悪の環境破壊」と言い切る彼女の眼差しが印象的でした。

・カズオ・イシグロの原作を先に読んでしまったので興ざめしてしまった『わたしを離さないで』。
いや、映画から観るなら十分アリです。


41.ありあまるごちそう
42.探偵はBARにいる
43.マイティ・ソー3D
44.共喰山
45.アンダルシア 女神の報復
46.トロン:レガシー 3D
47.エッセンシャル・キリング
48.星を追うこども
49.5デイズ
50.グリーン・ランタン


・北海道で大ヒットを記録した札幌周辺ご当地作品『探偵はBARにいる』。
「もしドラ」とは異なり、身体からしっかり作った大泉洋の本気を感じます。
しかし一番の収穫は高嶋政伸の悪役。これがけっこう恐い。エンドクレジットを見るまで誰だかわかりませんでした。まさにプロの仕事。

・46位以下はフォローする気が失せる作品が続きます。『トロン:レガシー 3D』は今年最高のがっかり映画でしょう。映像はいいんです。映像だけは。

・監督自らジブリ作品を意識したという『星を追うこども』。
驚異的なクオリティーで歴代ジブリ作品のエッセンスを抽出しており、元ネタ探しをせざるを得ません。これでいいのか…。

・2008年のグルジア戦争を、ジャーナリストの受難と見せかけてグルジアサイドから一方的に描いたプロパガンダ映画『5デイズ』。
プロパガンダならプロパガンダらしく、揺るぎない正義を見せて欲しかった。荒唐無稽でもいいけど、陳腐じゃ肩入れできません。

・DCコミックスのヒーローを映像化した『グリーン・ランタン』は、今年公開された作品の中でもトップクラスの馬鹿馬鹿しさではないでしょうか。衒いの無さに苦笑するしかありませんでした。
とりあえず、チラシの写真にはピンボケしていないものを使うべきだと思いました。


51.インモータルズ
52.海と自転車と天橋立
53.はやぶさ/HAYABUSA
54.ツーリスト
55.手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく
56.もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
57.セカンドバージン


・ここまでくると、どれもこれも「おすすめできない」どころか「観ないで!」と言いたくなるような老婆心まみれの感慨が込み上がってきます。

・嘘と悪趣味だらけの『インモータルズ』。

・客観性を欠き主題が空中分解している自己満足映画『海と自転車と天橋立』。

・陳腐な構成と、即席企画の化学反応が腐臭を放つ『はやぶさ/HAYABUSA』。

・2大スターの共演ながら、何から何まで予想通りの展開。世界的観光都市ヴェネツィアをちっとも美しく見せてくれない失敗作(断言)『ツーリスト』。

・30年前の水準で満ち足りている作画に、頓珍漢なキャスティングをあてて支離滅裂な物語が暴走する『手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく』。(チケットは350円)

・空恐ろしいほどの牽強付会をドラッカーの名の下に押し通す、霊言本すれすれのビジネス・ファンタジー『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』。

・金を貰って観てやるレベルの『セカンドバージン』は誰もが寝ると思いますが、どうせ寝るなら寝床の方が健康的だと思います。
いや、これらの作品を観るぐらいなら明日のために寝ましょう。いいですよね、健康。


選外.機動戦士ガンダムUC/episode 4 重力の井戸の底で

↑ソフト発売に付帯したデジタル上映であり、イベントの一種なので評価の外とさせてもらいました。
てか、これだけでは作品全体の評価は無理ですし。
しかし巨大ロボットの戦闘シーンを巨大スクリーンで観る醍醐味を味わえましたぞ。館内満員でありました。



では、ベスト10行きます。


1.その街のこども 劇場版
2.サウダージ
3.英国王のスピーチ
4.Peace
5.東京公園
6.水曜日のエミリア
7.ブラック・スワン
8.イリュージョニスト
9.冷たい熱帯魚
10.スーパー!


・1位の『その街のこども 劇場版』は前年に放映されたNHKのドラマを劇場化したもので、阪神淡路大震災による心の傷を抱えた男女の交感をドキュメントタッチで描いています。(最下位の『セカンドバージン』もNHKドラマ。いったいどこで差が付いた…)
キャストはほぼ佐藤江梨子と森山未來だけ。この二人は実際に被災した経験を持ちます。
こういった、普通の人たちが出会い、衝突し、互いの違いを認識した上で手を携えていく作品が好きです。それは事の大小を問わず、人間という生き物の素晴らしい可能性だと思うからです。そのポイントが先述の『ウィンターズ・ボーン』と『フローズン・リバー』の評価の違いでもあります。
地味ですが、本当は手の届くところにある奇跡を照らし出してくれる名品でした。

・『サウダージ』かつての活気を失い、衰退の下り坂を転がっている地方都市、甲府を舞台にした群像劇です。
日本の地方行政、いや国策の失敗の成れの果てを在日外国人も含めて日常レベルで描き出しています。
これこそが本当の日本の姿かもしれません。
絵になる場面が多いのですが、ラスト、眩い商店街を歩いて行く回想シーンは本当に素晴らしい。
素人キャストも多いのですが、当事者(!)ならではの凄味も漂っています。
評判が評判を呼び、復活上映が相次いでいます。

・3位『英国王のスピーチ』は言わずと知れたアカデミー賞受賞作。
これも『その街のこども 劇場版』同様、「普通の人たちが出会い、衝突し、互いの違いを認識した上で手を携えていく」作品と言えます。(6位『水曜日のエミリア』もそう)
「普通の?」そうです。英国王もまた、弱くて孤独な一人の人間。身分というハードルを逆手に取った人間賛歌です。
これも泣いたなあ。


…うわ、すげー長文になってる!!!
長々とおつきあいいただき、どうもありがとうございましたm(_ _)m
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断片的な知識から悪口を言おう。(藤沢時代劇編) [レビューなど]

>『必死剣 鶏刺し』最後の40分を見た。藤沢時代劇は『武士の一分』しか見ていないのだが、今回もたったこんだけの話をダラダラダラダラ2時間かよ、とも思う。トヨエツの剣豪オーラがなさ過ぎて池脇千鶴や岸辺一徳の存在感に依存してやしないか。なんにせよ尺が長すぎて間延びが酷い。(続く)

>『必死剣 鶏刺し』『武士の一分』を最短で表すなら「パワハラ」の一語に尽きる。はっきり言って不快だ。ダラダラ続くからもっと不快だ。こんな映画観て面白いか?「藤沢作品は日本人の心だ」みたいなこと言ってる人がいたが、理不尽な階級社会、硬直化した組織、孤立する被害者…確かに日本社会だなw

>まあ、藤沢周平の作品にもいろいろあると思うが、よりによってこんな話ばかり映像化したがる連中の性根の濁り具合が恐ろしい。


↑というツイートを連投しました。
正確には『必死剣 鳥刺し』でしたね。「鶏刺し」ってなんだ。刺身か。
トヨエツ、頑張ってるとは思いました。最後の殺陣も渾身の演技でしょう。
でもね。
風呂入るシーンがあるのですが、トヨエツって案外乳輪がデカイ…じゃなくて!貧弱なんですよ!筋骨が無いのっぺりな身体。
佇まいはそれっぽかっただけに、殺陣で見せたいのなら物理的アウトラインをきちんと作って欲しいんですわー。
あるいは初めから肉体なんか見せない。だからその後に見る殺陣も、模造刀としか思えなくなります。
むしろ吉川晃司の方がずっと剣豪らしく見えました。藩主の分家で剣豪って設定そのものがおかしいと思いますが。
東洋人だから、っていう言い訳は聞きませんよ。『グッド・バッド・ウィアード』のイ・ビョンホンとかご覧なさい。そりゃもう凄いんですから。いや、『少林少女』の仲村トオルでもいいや。あんな作品には勿体ないぐらいちゃんと身体を作ってました。

池脇千鶴の時代劇特性は相変わらず盤石かと。時代劇で間を持たせられる女優さんですね。
ただ、あんな濡れ場はいらんだろ、とも思いました。どうせ露出もしないのならあんな直裁的な場面はいらない。そもそも濡れ場自体が作風とは合わない。それっぽく匂わせるだけでいいはずです。
見せないなら濡れ場なんかいらない。形だけの濡れ場なんてAVに失礼です。(違う)

でまあ、「鳥刺し」ってどんな技なんだろ?って思って見てたんですが…なんだよ「○○○○○」かよ!そら「必死」が前提だわ!
映画に「秘技」は数あれど、これ程がっかりさせられる技もそうはないかと。

閑話休題。
ツイートでも触れましたが、本作や『武士の一分』など近年流行中のパワハラ時代劇は社会の理不尽を経験し尽くした大人たちの、
「そうだよな、世の中なんてそんなにうまく行かないよな。俺たちは使い捨ての兵隊だったもんな。ああ、今生きててよかった!」
という、実に夢も希望もない後ろ向きな現状肯定のためにあるんじゃないかと。
そりゃ、現状に不満があったり、明日に夢を持ちたい人には不向きだよなあ。
過去の同系作品としては『切腹』が挙げられるでしょうか。おそらく今年のリメイク作品『一命』も、上記のような客層を当て込んでいるのだろうと推測します。
でもあちらは、組織の腐敗っぷりに終始せず、江戸前期という時代背景と密接に関わった武士階級全体の悲劇を背景にしています。「敵」のスケールがでかい。
たった一人で立ち向かうのなら、強力な敵を向こうに回すほど盛り上がります。
『武士の一分』一番のお笑いシーンは、クライマックスの「上司に向かってその口のききかたはなんだ!」という忘年会の課長的な台詞が飛び出すところです。これはそのまんま「敵」のしょぼさを表しています。
盲目となってなお、血を吐くような修練で剣の腕を磨き、倒す相手はセクハラ上司…(泣)こりゃあんまりです。
企業エレジーなら現代劇でやりゃあええんです。それをネチネチと時代劇経由でやるなや!褒めるなや!現実見ろ現実!

何歩か譲ってそういう話を作るなら、そういう話に適した見せ方があるはずです。
無駄に風景描写で叙情を醸し出したり、含みを持たせて(しかもあまり有効な伏線とはなっていない)間延びさせたりしないで欲しい。どうせろくな話じゃないのだから。
どうせ綺麗に作るのなら『雨上がる』のようにテーマと作風をきちんとリンクさせて欲しい。それが作り手としての筋の通し方だと思うのです。
「くだらねえ会社の腐った組織に翻弄されっぱなしの善良な主人公の怒りがついに爆発だ!」
という話なら、チャールズ・ブロンソンやスティーブン・セガール的なB級感で突っ走ればすっきり観られる…とは思うのですが。

問題は作劇そのものではなく、現代の「時代劇感」そのものにあるのかもしれません。
昨今時代劇を見たがる客層が、「景色とか雰囲気とかを妙に気にして、絵空事をあざ笑う、ゴシップ好き中高年」と想定されているのではないでしょうか。(下衆いのが好きならそれでいいんです!俺も大好きだ!)
そんな作り手の見通しこそが、「見栄えがよくて、しみったれた、実も蓋もない」作品が連発される理由じゃないかと思う次第なのです。

最後に。
でも去年は『十三人の刺客』はあんなにヒットしたわけで、周到に作れば悪趣味血みどろチャンバラだってイケると思うのです。(ラストにはむりやり現代的解釈に持ち込むような泣き言もありましたが)
時代劇は手間がかかって制約だらけという側面もありますが、日本映画だけが持つ何でもありのワンダーランドでもあります。
豊かな作例もあり、過去の名作に目を通すだけでも、面白くて客を呼べるものは作れると思うのですが。

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『コンテイジョン』(若干ネタバレ有り) [レビューなど]

 今回は珍しく、公開中の映画のレビューなど。


 香港から出張の帰り、ちょっぴり不倫も楽しんで帰宅したキャリアウーマン(グウィネス・パルトロワ)。あらやだ咳が止まらない…。発熱!痙攣!入院!死亡!
 病院で途方に暮れる旦那(マット・デイモン)だが、その頃家では風邪気味だった息子も同様の症状で死んでいた。
 香港で、ロンドンで、東京で…死者が発生。強い感染力と高い死亡率を持った未知のウィルスは世界的感染爆発(パンデミック)の様相を呈し…。


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下町を歩く(下) [路上観察]

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白髭橋を西に渡れば墨田区から台東区に入ります。
真っ直ぐ西進すると三ノ輪に至りますが、山谷方面を歩くつもりはないので、すぐに左折して南下します。
このあたりは橋場というところなのですが、徐々に名状しがたいオーラが横溢して来たように感じます。

例えば、
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ここには元々なんと書かれていたのでしょう?

例えば、
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どう見てもおばけです。しかも複数の草の葉が絡み合って形成しています。
なんなんだこれは…。

例えば、
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なにか書かれています。拡大してみましょう。
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「植木に塩を置かないで下さい!」

置くんだ!誰かが塩を!

他にも、
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何だかよくわかりませんけど、傘立てじゃないのは確かな何か。

あと、
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鎌首をもたげている何か。
エアコンの室外機があったと思われますが、何故パイプだけ残したのでしょう?

こちら、
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もはや歪んでいるのかそういう設計なのかわからない建築物。

東は隅田川、西は昭和通り、南は言問通り、北は明治通りに囲まれた一画の、この名状しがたいオーラ、言語化を頑なに拒むかのようなただならぬアトモスフィアは何事でしょうか。

魔境にも似た一画を抜け、浅草寺の裏手(北辺)へ。
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様々な模様の入り交じった、あたかも雑種のような角石…いや、軒先に放置されているので角石ですらありません。
一体何に使うんだろう?

目に付いた路地に誘われるように、再びふらふら北上していたら、どうも艶っぽい一画に出てしまいました。
世に言う吉原のあたりに出てしまったようで、呼び込みのお兄さんが声をかけてきました。

「お兄さん!寄っていかない?」
「いえ…けっこうです…」(小声)
「あ、もうお店決まってるのね!」
「いえ、そういうんじゃなくて」(恐縮)

ごめんなさい。ただただ迷い込んだだけなんです(T▽T)
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さりげなく道を逸れる際、ふと発見した無用ドア。
なかなか見事に無用です。
右側に空のアームを付きだしている、室外機を支えていたと思しき棚もいい感じです。

浅草と池袋を結ぶバス通りを北西に進みます。
吉原大門の交差点と、桜肉のお店を通過して、日本堤1丁目の交差点を左折します。
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左を向けばこのとおり。
高級、というよりはとっぽいだけの装いの国産高級車が通り過ぎていきます。

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お風呂屋さんの壁に掛かっていた、おそらく煙突用の掃除用具。初めて見ました。

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そういえば、近くの鷲神社で酉の市があるのでいろいろ看板が出ていました。
これもそのひとつですが、こんな力強い「トイレ」もなかなかお目にかかれません。

そのまま西へ進んで昭和通りを渡り、左折して南下。上野方面へ向かいます。
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お店の軒先に、ぬいぐるみのようなものがぶら下がっていました。
…これはもしや「さるぼぼ」
恐い!なんかこの吊し方は恐い!!

上野駅の手前で再び左折、再び昭和通りを渡ると、地下鉄銀座線の車庫に出ました。
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そこには全国的にも珍しい、地下鉄の踏切が。
噂には聞いていましたが、今回偶然目の当たりにすることが出来ました。

この後は稲荷町のマクドナルドで遅い昼食をいただき、暮れていく街の中を御徒町経由で本郷三丁目駅まで歩いて帰りました。
当初は単に下町を歩きたかっただけだったのですが、予想外の拾いモノを数多く仕入れることが出来ました。
やはり浅草一帯は侮れません(笑)

ではでは♪

下町を歩く(上) [路上観察]

上天気の日曜日となったので、隅田川の両岸をふらついてきました。

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浅草のランドマークと言えば、黄金の流れるウンコ。
東京の新たなランドマーク、スカイツリーとのカップリングです。


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お次は松本零士デザインの水上バス「ヒミコ」、東武鉄道の特急「スペーシア」との顔合わせ。
もう何が何やら。


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ヒミコの向こうから屋形船が差してきた!
現在、浅草と言えばお年寄りの街ですが、この破れかぶれの行動力は侮れません。


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今日は動物も何種類か撮影できました。
こちらは隅田公園で餌を貰い慣れているのか、まるまるふとったスズメさん。


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動物シリーズその2。
都鳥(ゆりかもめ)です。
「名にしおわば いざ言問わん 都鳥 我が思う人は ありやなしやと」
と在原業平が歌ってまして、「言問橋」「業平橋」の語源となっております。

お土産に言問団子を買いまして、墨堤通りの東の住宅密集地帯へ足を踏み入れます。


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このひび割れた角石の配置と、たばこ看板の錆びれっぷりがいい感じです。


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動物シリーズその3。
今日は昼寝してる野良にゃんこをたくさん見かけました。
お散歩日和がお昼寝日和でもあります。


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どう考えても邪魔な位置に陣取っている石。
どういう経緯でこうなったのか、ちょっと気になります。


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こちらは縁の下の力持ち。
すぐ上の段のすり減りかたに滋味がありますが、そのもう一つ上はほとんど減っていません。
ここにも何か経緯があるのでしょうか。


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とにかく情報がいっぱいのプリントショップ。
朝の7時半からの営業というのも、意外な感じがします。

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こちらは商品がいっぱいのカバン屋さん。
万引きとか大丈夫なんでしょうか?
そして、外がこの状態だと、店内は一体どうなっているのでしょう?行きませんでしたけど。


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毎月4の付く日に縁日が行われる地蔵坂通り商店街の一画に、エアポケットのようにゴミを投棄されまくっている一画。
ここに至る経緯も気になります。


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動物シリーズその4。
墨堤通りの町工場で飼われていた凛々しい秋田県。
なかなか立派なお姿です。


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通りを北上して、右手に見えたのは白髭神社。
ここは江戸後期に定められた「向島七福神」という寺社お参りルートの「寿老人」を担当しております。
なにやら、「白髭」と寿老人のお姿をかけたそうで…こういうこじつけっぽいセンス好きです(笑)


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お参りのついでにトイレをお借りしたんですが、なんだか鬼押し出しみたいでした。
何故に溶岩。富士信仰とも違う感じなんですけど…。

この後、白髭橋を渡って隅田川東岸を南下していきます。
(つづく)
タグ:浅草

『幻の湖』 [レビューなど]

(2010年10月に観賞してmixi日記にアップした文章を転載しました)

邦画史を代表する名脚本家の一人、橋本忍が満を持して放った問題作です。(おまけに東宝創立50周年記念作品)
大雑把に要約すると、飼い犬に先導されてジョギングするのが趣味の雄琴のソープ嬢が、ある日飼い犬を殺され、その犯人に復讐を試みる、というだけの話なのです。
風俗モノというよりも、琵琶湖周辺のスポットを観光風味で拾い上げたジョギングスポ根復讐譚、といえます。
この時点でも視点がぶれていますが、怪しい外人ソープ嬢(実はアメリカのスパイ)、見晴台で笛を吹いている怪しげな男(実は宇宙飛行士)、主人公の源氏名であるお市の方にまつわる悲恋物語(実はお市はあまり関係ない)などの脇道が配置されており、これらの寄り道がいちいち冗長なテンポで描かれているので2時間40分という長大な作品となっています。
これらの要素が相乗効果を果たしているのではなく、ことあるごとに相殺しあっているので、好事家は目が離せない作品となっています。

さあ、こっからネタバレ全開でいくわよ!

続きはこちら


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『セカンドバージン』 [レビューなど]

各所の酷評を伝え聞き、Yahoo!映画では驚異的な「1.77」(5段階評価)というアベレージを叩き出していた『セカンドバージン』を、ファーストデーを利用して観賞してきました。
NHKで放映していたドラマは未見なのでなんとも言えませんが、映画単体でいうなら紛れもないダメ映画でした。
(以後ネタバレ全開です)

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「賢者の落とし物」(18歳未満の方は保護者同伴の上閲覧下さい) [時には創作]

あるところに、貧しいけれど仲の良い、好奇心の強い夫婦がいました。

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